『激しく家庭的なフランス人愛し足りない日本人』吉村 葉子 (著)

『激しく家庭的なフランス人愛し足りない日本人』吉村 葉子 (著)
『激しく家庭的なフランス人愛し足りない日本人』吉村 葉子 (著)

私たち大人がものごとを真剣に考え、ごまかしをやめて自分の納得がいくように生きようとしたなら、そんな私たちを子供たちも見習うにちがいない。子供がキレるとしたら、それは私たちに向かってまっとうに生きろよ、という警鐘なのではないだろうか。

ところがわが国の場合は、自立には経済力が巧妙にからむ。だから女性の自立というと、あたかもキャリア女性の特権でもあるかのごとく思われている。とかく世間では収入があるかないかということが自立の要素だと思われがちだが、まったくそうではない。

まっとうに自分と異性と向き合うこと、自立と自活の違い。
吉村 葉子さんの本は、こころの中がすうっとあたたかくなる。

『パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本』海部 美知 (著)

『パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本』海部 美知 (著)
『パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本』海部 美知 (著)
ブログから新書という流れはいつまで続くのでしょうね。Z読みならぬ逆N読み。読んでいる途中は面白いのだけど一週間も経つと内容を忘れてしまう。『プチ変人』の例えなど「これブログネタになるわー」的思想の、ブロガー臭を感じさせる本でした。
でも、日本の分析の仕方はいいね。
ベンチャー企業よりも、東西新聞社文化部に入社したい。

『おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由』中島 聡 (著)

『おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由』中島 聡 (著)
『おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由』中島 聡 (著)
iPodやiTunes、iPhone、任天堂などを取り上げ、ハードウェア・ソフトウェア・サービスの中に息づいている「おもてなし」の心を分かりやすく解説している本。
ひろゆき(2ちゃんねる・ニコニコ動画)、古川享(元マイクロソフト日本法人会長)、梅田望夫(『ウェブ進化論』)との対談も秀逸ですが。
IT業界にいる人で、この本に書かれていることが理解できない人はヤバイ、と考えた方がいいかも。

『神は日本を憎んでる』ダグラス・クープランド (著)

『神は日本を憎んでる』ダグラス・クープランド (著)
『神は日本を憎んでる』ダグラス・クープランド (著)
不安をお酒や衝動買いで晴らそうとする人がいるように、私は本で安定を保とうとする。
「ジェネレーションX」のダグラス・クープランドが、1990年代初頭の東京と日本人留学生で溢れかえったバンクーバーを舞台にして、原爆やサリン、カルト宗教についてイキオイ良く書き上げた物語。

前はね、ヒロ、きっと神様はわたしのことが嫌いなんだと思ってたの。でも神様はわたしのことが嫌いなわけじゃなかった。神は日本が嫌いなだけなの。

ダウナーだけどとてもヒップ。

『本当の戦争の話をしよう』ティム・オブライエン (著), 村上 春樹 (著)

『本当の戦争の話をしよう』ティム・オブライエン (著), 村上 春樹 (著)
『本当の戦争の話をしよう』ティム・オブライエン (著), 村上 春樹 (著)
「本当の戦争の話というのは、戦争についての話ではないのだ、絶対に」
混沌としていて読みづらく、つらくなっても涙はこぼれてくれず、終始胸の奥がざわざわする。
私の中に確かに存在している、心を狂わせる、「私の戦争」について考え込んでしまう。
心にズブズブと入り込んでくる本だった。

『お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人』吉村 葉子 (著)

『お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人』吉村 葉子 (著)
『お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人』吉村 葉子 (著)
あー、らら!(ウー!ララ!)
私この本に影響受けちゃったよ。
全てを鵜呑みにするわけじゃないけど、「お父さんのトランクスをはいて体育の授業」「教科書は誰かのお下がり」「アパート暮らしが普通。自分たちでのリフォームも普通のこと」「リスト・ド・マリアージュを作成してシャワーカーテンもおねだり」「アパートを買うならヴィアジェで。持ち主の老人が死んだあとに自分のものになる」「お葬式は現地集合」など。
読んでいると、ふっと楽になる感じ。

東京はものすごくエキサイティングだけど、ストレスがたまる町だと思う。なにもかもが、人間の頭脳を刺激する仕組みになっているみたい。パリならばボーッとしていられるのに、この町には誘惑が多すぎるのよ。

歩いていればティッシュがタダでもらえてとくだけど、それ以外は買いたいモノが多すぎて、自分が貧乏のような気がする。物価は思ったほど高くないけど、買いたくなるような魅力的なモノが多すぎるのよ。