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土壌の放射性セシウム濃度を測定しました

土壌の放射性セシウム濃度を測定しました

野菜を育てている土壌の放射性セシウム濃度を測定しました。都内で家庭菜園をされている方の参考になるかもしれないので、ここに記録しておきますね。
測定場所:東京都練馬区。表土から10cmほどの土を採取しました。
測定日時:2012年10月2日
【空間線量率】
エアカウンターS(γ線のみ測定)〜0.05μSv/h前後
RD1503(β線+γ線を測定)0.10μSv/h前後
SOEKS-01M(β線+γ線を測定)0.10μSv/h前後
【空間線量率からの推定】
農林水産省の簡易算定法(畑/黒ボク土の推計値:空間線量率×2280-47 )
→ 0.05μSv/h×2280-47=67 Bq/kg
内閣府原子力委員会の簡易算定法(μSv/hからBq/m2への変換:空間線量率×282,000 )
→ 0.05μSv/h×282,000=14,100Bq/m2
→ Bq/m2からBq/kg にするために50~150で割ると、282〜94 Bq/kg
#50倍説(表土5cm)は早野さん、65倍説は旧原子力安全・保安院、150倍説(表土15cm)は農林水産省
なお、農林水産省がこれまでに測定した東京都の農地土壌のうち、放射性セシウム濃度が最大だった場所で320 Bq/kg、最小は15 Bq/kg以下です。空間線量率が0.05〜0.10μSv/h前後の私の区画だと、67Bq/kg〜181Bq/kg あたりでしょうか。以下が測定結果です。
121024_1.jpg
121024_2.jpg(画像クリックでスペクトルが拡大されます)
【測定結果】
Cs137 32.49Bq/kg
Cs134 27.64Bq/kg
合計 60.13Bq/kg
60.13Bq/kgとなり、農林水産省の簡易算定法に近い数値となりました。移行係数を鑑みると、私が育てた野菜も産業労働局の検査結果の数値内におさまることが予想されます。
結果以外に推定も列挙しているのは、数値が固定ではないからです。900秒の測定では60.13Bq/kgでしたが、1800秒の測定では54.03Bq/kgでした。測定場所や時間により変動します。Bq/kgが正確な量でも放射線の数の単位でもないように、空間線量率も日々変動しますので、数値が一人歩きしないように、自分で目安を計算するために推定から記録しました。過度に不安がらず、また慢心しないよう、時折測定しようと思います。
【移行係数】
ホウレンソウ・・0.00054
キャベツ・・0.00092
ハクサイ・・0.0027
キュウリ・・0.0068
トマト・・0.00070
タマネギ・・0.00043
ネギ・・0.0023
ニンジン・・0.0037
ジャガイモ・・0.011
移行係数=農作物中のCs137濃度(生鮮、Bq/kg)÷土壌中のCs137濃度(乾土、Bq/kg)
移行係数は土壌の性質によって100-1000倍の差が出るので、研究機関によって数字が変わります。ここでは日本の土壌にあわせてあり、かつ最新だと思われる農林水産省のデータから引用しています。
【参考】
東京都による都内産農林水産物等の放射性物質検査結果一覧(24年度)
東京都による農畜産物中の放射性物質検査について(第76報)(平成24年10月18日)
農林水産省:農地土壌中の放射性セシウムの野菜類及び果実類への移行の程度
平成24年3月23日 農林水産省「農地土壌の放射性物質濃度分布図」の作成について

農林水産省は、福島県及びその周辺15都県を対象に、「農地土壌の放射性物質濃度分布図」を作成しました。
濃度分布はこれまでの航空機モニタリング等で得られた空間線量率の分布とほぼ同様の傾向を示しました。また、自治体レベルでの農地土壌の詳細な濃度分布が明らかになったので、今後の除染や現場での営農への活用を進めていきます。

【別添1】 農地土壌分布図調査総括表
【別添2】 農地土壌放射性物質濃度調査地点図(調査地点全域)
【別添3】 農地土壌放射性物質濃度分布図
【別添4】 農地土壌の放射性セシウム濃度の簡易算定法

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