そこに太陽があるだけで、暖かくなるように、楽しくなるように、優しくなるように。 毎日が日曜日、毎日が夏休み。そんな人に、私はなりたい。
『ハルコナ』秋田 禎信 (著)

『ハルコナ』秋田 禎信 (著)

世界を救うハルコ。ぼくは君に何ができる? 5年前、遠夜(とおや)の隣に引っ越してきたハルコは特異体質をもつ少女。数十キロにわたり花粉を消滅させるかわりに、自分の身体には猛毒となるため、宇宙服のような防護スーツを着けなければ外出ができない。通学は遠夜が毎日サポートを続けているなか事故が起き、やがてクラスメートを巻き込む事件に発展する。世界を敵に回してもハルコを守りたい──17歳の決意が迸る圧倒的青春小説!

一気読みしてしまった本。空気ともう一つの空気、アレルギーともう一つのアレルギー。日常生活を送る上で誰もが感じているであろう、怒り、悲しみ、小さな喜び、すべてを敵に回しても守りたい存在。いろいろな感情が丁寧に、優しく綴られていて、主人公とネットとの距離感もとてもリアルで。設定はちょっとSFなんだけど、とてもリアル。ぜひ息子に読んで欲しい。

また送りつけようかな。いや、でも562円なので母からの命令だと思って買って読んで下さい。

ハルコナ (新潮文庫nex)