
『原発労働記』堀江 邦夫 (著)
東日本大震災後の3月24日、東京電力福島第一原子力発電所3号機内で作業員3人の被曝(2名の両足の皮膚に約400mSv/hの放射性物質の付着=局所的放射線障害「ベータ線熱傷」の可能性)が発表されました。ニュースを読みながら、2人が短い靴を履いていたこと、防護ができない防護服に怒りを覚えました。「日雇い労働者が沢山派遣されているらしい」の噂、その実態が気になり、読んでみたのがこの本です。幻の『原発ジプシー』の復刊。5月13日に27年振りの復刊となりました。
フリーライターの堀江邦夫さんが30歳の時に、美浜、福島第一、敦賀での定期点検時に労働者として従事した記録をもとにしたノンフィクション。
想像以上の下請け体質(ひ孫請けの会社が手配した作業員の中には住民票や保険証のない人もいた)、先の見えない被ばくより今死ぬかもしれない恐怖によりマスクを外してしまう作業環境(呼吸もままならない防護服)、請負業者の事故隠し(原発ぐらいしか働き口のない過疎地の若者たち)。原発内での放射線下の下請け労働者に委ねられている作業量は全体の97%(2008年において)など、知っておきたい内容です。
ITゼネコンも気になる時代ですし、人としての生き方を考えないと・・・。