『パルプ』チャールズ・ブコウスキー (著), 柴田 元幸 (訳)
これめちゃめちゃおもろいやん
5〜6年前にヴィレッジバンガードで見かけて一目惚れした本をやっと買いました。
その後本屋でみかけず迷宮入りしそうだったので、アマゾンマーケットプレイスで。
なんだこれ最高。訳も大好き柴田元幸さんだしね。
もういっぺん読もうかな。
『シャンプー・プラネット』ダグラス・クープランド (著), 森田 義信 (訳)
『シャンプー・プラネット』ダグラス・クープランド (著), 森田 義信 (訳)
もうすぐ、あなたは、私たちみんなの心の中にある暗闇に気づきはじめるはずです。もしかしたら、もう気づいているかもしれない。あなた自身も暗い秘密を育て、暗い行動に出ることでしょう。こんなにも無神経でモラルに背いたことが自分にもできるのかと、ショックを受けるかもしれません。それでも自分を止めることはできないでしょう。三十歳になるころには、あなたの友達もみんな、暗い秘密を抱えているはずです。
秘密を増やしていくたびに、他人を責めることができなくなる。
どうしようもなく他人を傷つけながら、ある日、自分が分岐点を超えたことを知る。
許し、癒し、悟り、諦観・・・?
自分の中の、静かな獣。
『トゥルー・ストーリーズ』ポール・オースター (著), 柴田 元幸 (訳)
『トゥルー・ストーリーズ』ポール・オースター (著), 柴田 元幸 (訳)
あらすじより。
ポール・オースターにとって、「事実は小説よりも奇なり」という格言は、ほとんどいつも正しい真実である、とまではさすがに言わないとしても、決して単に「時おり」にとどまらない、もっと本質的な真実であるように思える
確かにね、と、本を閉じた。
「九月十一日」についての文章で締めくくられた本を、偶然、今日読み終えたのだから。
『ポスト・オフィス』チャールズ・ブコウスキー (著)
『ポスト・オフィス』チャールズ・ブコウスキー (著)
読みかけの本を放り出してまたまたブコウスキーを。こちらは、ブコウスキーが15年も勤め上げた郵便局時代の自伝的長編。
きっとこの人は、人や動物や食べ物や、自分の周りを取り囲むものの本質にすごく愛情を持っているんだろうな。
『ブコウスキー・ノート』チャールズ・ブコウスキー (著)
『ブコウスキー・ノート』チャールズ・ブコウスキー (著)
とにかくブコウスキーの書く文章が好きで。
字面だけを追うと、道徳観念・経済観念・貞操観念が破綻している彼。だけど、「破綻」の判断基準は何か、本当に破綻しているものは何か。
労働者として壊されすぎないように、雇用者の希望を自分のものとし、脳みそを麻痺させていることに薄々と気づいている、あの、違和感。自分の正義ではなく、権力者にとって都合がいい正義。
あまりにも自分の脳が洗脳されすぎていて、忘れてしまっていることを、ブコウスキーは卑猥な文章の中に教えてくれる。
難しいことを簡単に言うのが芸術家。
『ライフ・アフター・ゴッド』ダグラス・クープランド (著)
『ライフ・アフター・ゴッド』ダグラス・クープランド (著)
いつになったら、今が落ち着くんだろう?
数日ごとに地震が起き、揺れ、たびたび電車は止まり、揺れ。
若い時はいつだって、世界は終わるものだと信じていた。しかし年齢を重ね、世界がいまだに続いていこうとするのを見ていると、人は終末論の考え方を変えざるを得なくなってくる。そして、同時に、時間や死に対する考え方だってそうなる。自分が存在していようが、していまいが、世界が、頭の中にある絵とは関係なく続いていくことだけは認めざるを得なくなってしまう。だからこそ、逆にそんな絵を理解したくなってしまうのだろう。
ただ死とか人生とか世界といったことについて語るだけで、自分が宇宙の一部にでもなれるような気になっていた時代は確かにあった。そんなマジカルな感覚を取り戻すには、どうすればいいのだろう。もう分からなくなってしまっている。